常にファンの期待を超えるビールを造るため、幅広いスタイルよりも一つのビールに対し細かく深くブラッシュアップを続けることをモットーにしている「East Brother Beer Co」

彼らが「うまくできたビール」として世に送り出すのは、クリーンでバランスの取れたクラシックなクラフトビール。

奇抜さはないものの、洗練された飲みやすくも親しみやすい彼らのクラフトビールは、Great American Beer Festivalでの銀賞受賞を始め、著名なクラフトビールのコンペでも高い評価を受けています。

East Brother Beer Co.は、2016年にクリス・クームバーとロブ・ライトナーによって設立されました。

ブリュワリーはカリフォルニア州のサンフランシスコから北東に20kmに位置するリッチモンド。

誇りと勤勉さを美徳とする街として知られており、この精神は、East Brother Beer Coの核にあるクラシックなアメリカン精神のインスピレーションの源となっています。

East Brother Beer Coの醸造哲学は端的に言うと「地道」

さまざまなスタイルやレシピを実験的に試行錯誤し、毎月のように限定商品を売り出してゆくブリュワリーとは違い、彼らはクラシックなビールスタイルのレシピを完璧に再現することに焦点を当てています。

しかし、それは決して変化や工夫を嫌うという意味ではありません。

East Brother Beer Coの改善への取り組みは、スタイルではなくプロセスの実験にあります。

「1つのことを100％改善するのではなく、100のことを1％改善し続ける」という哲学を信じています。

水の化学組成、温度管理、カーボネーション、発酵技術の最適化まで、彼らはビール造りに関わるプロセスの各ステップを細心の注意をもって調整し続けています。

これらの細かく重要な改善を絶え間なく続けることにより、ビールの品質と味わいを確実に向上させ、すべてのバッチにおいてファンの期待を上回るような基準を維持することができるのです。

創業者のクリスとロブは数十年来の友人であり、互いの子供たちも一緒に成長し、今でも家族同士で集まることも多い仲。

何年もの間、クリスとロブは何らかの方法で一緒に仕事をすることについて話をしていましたが、ある日の夕食の席で、ブリュワリーを始めることに興味があるかとクリスがロブに尋ねると、ロブは二つ返事で「もちろん！」と答えたのです。

クリスはEast Brotherのコアビールと呼ばれる5つのビールのレシピをすべて開発。

現在はヘッドブリュワーのポール・リズースキーと協力しながら新しいレシピの考案や、ビールの仕込みが完璧に行われているかのチェックを細かく行っています。

彼らは醸造のプロセスにこだわり、飲みやすく親しみやすいビールを作ることに対して誇りを持っています。

そのため、East Brotherではインスピレーションに頼った実験的なビールは見つかりません。

代わりに、クリーンでバランスの取れた伝統的でクラシックなビールがあり、それが彼らの思う「うまくできたビール」なのです。